喫煙は肺がん、食道がん、胃がんの危険因子であるだけではなく、動脈硬化性疾患にとっても重要な危険因子です。循環器専門医として、これらの合併症予防のために禁煙指導を行っています。
当院は認定を受けているので禁煙指導が保険適応となります。
現在はチャンピックスでの治療が有効です。
チャンピックスとは
チャンピックスは禁煙のための飲み薬です。
ファイザー製薬ホームページより
タバコを吸うと、脳にあるニコチン受容体という部分にニコチンが結合して、快感を生じさせる物質(ドパミン)を放出させます。チャンピックスは、この受容体に結合することで、ニコチンの場合より少量のドパミンを放出させて、イライラなどのニコチン切れ症状を軽くします。また、ニコチンが受容体に結合するのを邪魔して、禁煙中に一服してしまったときの“おいしい”といった満足感を感じにくくすることにより、禁煙を助ける薬です。
チャンピックスの作用
タバコの満足感を得られにくくする
タバコを吸いたい気持ちを抑える
チャンピックスの副作用
チャンピックス(バレニクリン)の主な副作用の中で「嘔気」があります。
他にも不眠症、異常な夢、頭痛、上腹部痛、便秘及び鼓腸などがあります。
禁煙成功の為に
タイムスケジュール
1週~2週目 | 禁煙せずに服用開始 苦しいときは水を飲んだり深呼吸してリラックス |
3週~4週目 | 一番苦しい時期です 喫煙を誘うような環境は避け、今日一日を禁煙目標にする |
5週~6週目 | 禁煙効果を確認 体調がよくなった項目を数えてみましょう |
7週~8週目 | 禁煙による体重の増加 甘いもので紛らわしたりせず徐々に減量すれば大丈夫 |
9週~10週目 | 気が緩む時期 1本吸っただけで今までの努力が消えて振り出しに |
12週目~ | ニコチン依存から体が解放される ここまで来たら自信を持って禁煙を続けましょう。 |
患者さんのモチベーション維持は欠かせません。不安を一人で抱え込まず医師としっかり相談しながら続けましょう。